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【Detroit: Become Human】【ネタバレあり】エンディングまで通した感想

たった1度ですがエンディングまで通しプレイをしました。その時点での感想を書きます。

→後ほど周回予定なので、その後追記すると思います。

 

まず結論としてはやってみた感想としては概ね満足です。何よりグラフィックと演技に目を奪われるのです。音楽ももちろん良いし、背景まで作り込まれています。ノベルゲーのような自動送りをつければ映画を見ているように錯覚しそうです。

迫真の演技で感情移入させてくる主人公たちも魅力があるので、余程ネガティブな先入観がなければ十分に没入できると思います。

 

タイトル画面について

ゲームを開始するとまずクロエという女性(名前はストーリーを進めるとわかる)が話しかけてきます。このクロエはアンドロイド。その証拠に、右こめかみ当たりに◎がありますね。

ゲームを中断しても、再開してタイトル画面を開くたびに何か話しかけてきます。最終的にエンディングまで行った後、「世界を見て回りたいから解放してほしい」と訴えてきます。これに「はい」で答えるとマジでいなくなります。ただし、その後何回か電源を入れているうちにサイバーライフから無料で新しい個体を配布してもらうか聞かれるので「はい」と答えればもう一度会えます。

 

世界観について

近未来ですが、テーマや世界観については、はっきり言って目新しさは特にありません。アイロボットやターミネーターアップルシードなど既存の映画をとっても同じようなテーマの作品は結構見つかるものです。機械が人類を超越、支配する、もしくは共存する。パートナー(というか仕事仲間)としてやっていく、など。

 

主人公

コナーについて

理知的な印象を持つプロトタイプ型。最初に操作することになるアンドロイドです。彼も最終的には変異体になってしまうわけですが、あくまでプログラムの通りに動くだけのアンドロイドでいるように徹してみました。ただ、最後の方はやはりマーカスと対面して絆されて自分のルールをぶち破る、つまり変異する選択をしたほうが映画的じゃないかと思ってそうしたら、必要以上に感情を表に出さない、最もロボットに近いキャラになりました。コナーが最初から感情出しまくり変異しまくりだったら私はきっと速攻で興ざめしていたでしょう。

ハンクとの仲を優先するか任務を優先するかも初見だとかなり迷うところだったので、ここはキャラの見せ方がうまいんだろうなーと思います。

 

カーラについて

女型でお掃除メイドロボット的な役割を与えられてトッドの家に引き取られます。Chapter2冒頭で修理されているところを見ると、何か壊れたらしい。たぶんトッドが破壊したんだろうな。ヤク中だし。

私の選択ではカーラは2回分のChapterしか出番がなく、正直影が薄すぎて最後の方は忘れていました。それが、エンディングのシーンの回想で出てくるものの私の知らないシーンが有ったせいで軽いネタバレになっているのがわかりました。ここは、すでに通ったシーンだけを流してほしかったです...

私の辿ったルートは2回目のカーラ登場Chapterでアリスがトッドに暴力を振るわれるところ、あえて放置していたら案の定アリスがお陀仏してしまい、すべての責任を負わされたせいでその後のChapterでカーラの出番はありませんでした。

2周目でアリスを助けてあげたら今度はコナーの追跡劇があったりその前にどこで一晩過ごすか決めるなど新しい展開が見えます。アリスが死ぬと後味が悪いだけでなくカーラ(のストーリー)が雲散霧消するので助けること推奨。助けないパターンはクリア後にチャプタープレイで1度観れば十分でしょう。

 

マーカスについて

物語で最重要人物だと思います。私の選択では終盤でアンドロイドを多数従えてデモを行い、最終的には自害しました。

他2人と違ってアンドロイドとしては非常に恵まれた位置にいながら、カールの死以後で状況が一変、一気に地獄に突き落とされます。

その後のフローチャートをたどると、基本マーカスさえいればデトロイトとしての物語としては成立してしまうんじゃないか?と感じました。マーカスの行動はアンドロイドの独立運動のリーダーとしてメディアに訴えかけるまでに至るため、影響力は3人の中で最大です。

あと、ジャンクヤードから復活して這い上がっていくシーンはターミネーターに似ている気がします。自分で再起動するシーンなんか特に。

ゲームと関係ないですが、マーカスとそのモデルになった俳優が瓜二つなことも驚きです。他のキャラのモデル達と比べても一番似通っていると思います。

 

不可解なシーン

気になったところがあります。マーカスがカールの元で息子のような待遇を受けていたにもかかわらず、ジェリコの仲間に向かって「俺も虐待されていた」なんて言うシーンがありますが、これも首を傾げるところです。本来の息子(確かレオ)には確かにモノ扱いされはしましたが...序盤のマーカスのルートではどの選択肢でもカールに捨てられたりはしません。

これは、デモを行うにあたって一致団結させるためにあえて周りに合わせたと捉えればいいのかもしれませんが、やはり違和感は拭えませんでした。

後は、これは些細なことですが、マーカスやコナーが予測を行うシーンがいくつかあります。 モブアンドロイド達が一切こうした機能を使っていないのが少し気になりました。例えば正面から銃で打たれようが、ある程度の予測で回避したりできるはずなんですが、展開的には良くないということでしょうか?

また、ミッション以外の行動をとっても基本は問題ないものの、見えるところをすべて見ようとして目的地から遠く離れようとするとATフィールドで阻まれてしまいます。このため、行動範囲的にはそこまで自由度はありません。しかし、ATフィールドに関して言えば、これはアンドロイド内部のプログラムでそう規制されていると考えれば自然な気がするので、あえて突っ込むのも野暮というものでしょう。

 

良かったところ

冒頭にも書いたとおりグラフィックも演技も映画を観ているような感覚です。映画をそのままゲームにしているような感じで。道中で操作しているアンドロイドが変異体になる過程も、人に逆らってはいけないという不文律を自ら破壊している見せ方で、変異体っぽくて好きです。時々入るコナーのコミカルな面も含め、アンドロイド達も辺に人間臭いところがあるので憎めないのも魅力が出ています。

後は周回前提にデザインされているので、選択肢が膨大で、アドベンチャーなのにすぐに飽きるデザインでないのは有り難いです。そのため、心理的に選びづらい選択肢をあえて選んで相手の反応を全パターン伺ってみるのがやりこみ要素として働いています。